犬とは何か

〇 犬の歴史

犬は、人にとって、古くからの最も親しい動物であり、現代では最良の友であると言えます。

その友の祖先はいったい何だったのでしょう?

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犬の祖先は、恐竜が絶滅した後に出現した哺乳類の一種である小型の肉食獣、ミキアスという動物であると考えられています。このミキアスは犬と猫の共通の祖先でもあります。長い年月を経てミキアスから、草原で暮らすものがイヌ科の動物に進化し、森林に暮らすものがネコ科の動物に進化したのです。

 

では、様々いるイヌ科のどの動物が現在の犬に進化したかというと、これは見解が分かれるところです。オオカミとする説、ジャッカルとする説、その両方であるとする説など諸説ありますが、最も有力なのは、ハイイロオオオカミであるとする説です。現在の犬のルーツを遡っていくと、ハイイロオオカミに辿り着くというわけです。

肉食で凶暴(?)なオオカミが人間に従順な犬に進化する過程を想像すると大変おもしろいと思います。キーポイントは食べ物です。オオカミが人間の残り物を食糧としているうちに徐々に人との距離が縮まり、人は、オオカミを狩猟のパートナーとし、オオカミは人間から食糧をもらうという、お互いに利用し合う関係が築かれていきました。

そのうちに、段々とオオカミの凶暴性は剥がれ、食糧を与えてくれる存在には従順になり、主従関係が明確化してくるとさらに犬化が進んでいったと考えられています。

そして、獲物を捕まえる狩猟文明から作物を育てて収穫する農耕文明へと、人間がその基盤を移すに至って、犬も狩猟のパートナーから、人間や家畜を野生の肉食獣や侵入者から守る、番犬としての役割を担う存在に傾いて行ったのです。

犬は、猫に比べて種類が多く、現在、犬種は700種類以上とも言われています。また、その姿形や大きさの多様性でも、猫と比べるべくもありません。なぜ、これほど多様な犬種が存在するのでしょうか?それはまさに、人と犬、その関係性自体が進化を遂げてきたからに他なりません。人が犬とともに歩み出してから1万数千年、信頼し合うパートナーとして長い歴史が積み重ねられてきたのです。その間、狩猟のお供や番犬としてだけではなく、人間が、自分たちの心を和ませてくれる存在としての犬を手に入れようとしたわけです。性格、容貌、体格に手を加え、ペットとしての犬を人間自身が作り出してきた結果だと言えるでしょう。


〇 犬のこれからの役割

犬は現代人にとって、たいへん身近な愛玩動物としての地位を占めるだけでなく、人の役に立つ仕事をこなす大きな存在になりつつあります。盲導犬、聴導犬、介助犬、警察犬という様々な仕事に就く犬の重要性を社会全体で意識して行く必要性が増して行くでしょう。

愛玩動物、いわゆるペットとしての犬は飼い主である人ととの個対個の関係の中で、存在を主張しているわけですが、仕事に就く犬たちは、それに加えて人の集合体である人間社会の中で、その存在意義を問われる位置に立っていると言えます。

 

(犬の仕事いろいろ)

〇 補助犬---------身体に障害のある人の生活の手助けをする犬。

  その補助犬は、

  盲導犬・・・目の不自由な人の生活を助ける      7215ラブラドール.jpg

 

  聴導犬・・・耳の不自由な人の生活を助ける

 

  介助犬・・・手足に障害のある人の生活を助ける

 

  の3つに分類されています。

 

〇 警察犬

すぐれた嗅覚を活かして、犯人逮捕のために警察に協力する犬。2901ジャーマンシェパード.jpg

その警察犬は、

足跡追求犬・・・その人の持ち物の臭いを覚えて犯人や行方不明者の跡を追う


臭気選別犬・・・証拠品がその犯人の物かどうかを臭いによって判別する  

 

の2つに分類されています。

 

〇 探知犬

嗅覚を活かすのは警察犬と同じですが、探知犬は法律で禁止されている物や危険な物を探る役目を果た

す犬です。以下の3つが代表的なものです。


麻薬探知犬・・・港や空港、国際郵便局で、外国から麻薬が国内に入る

 

検疫探知犬・・・空港で、外国から家畜の伝染病(口蹄疫や鳥インフルエンザ)が国内に入るのを防ぐ

  

地雷探知犬・・・火薬のにおいから地雷を探知する

 

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水難事故や自然災害が起きた時、人を救助するために働く犬です。以下の3つが代表的なものです。

 

水難救助犬・・・溺れかけている人を水中に飛び込んで助ける

 

山岳救助犬・・・なだれに巻き込まれた人や山で遭難した人を探索する

 

災害救助犬・・・地震や土砂崩れで倒れた家屋の中に閉じ込められているかを探索する

 

〇 セラピードッグ

病院、老人福祉施設、児童施設などで、人とふれあうことで、人のストレスを軽減し、安らぎを与え、心と体を癒すために働く犬です。

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